2007年2月号 新月伐採から始まる感動の家づくり | ||||
皆様お健やかにて、清々しい新年をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。 この冬の雪もいまのところ例年にない少なさでホッとする反面、これもやはり異常気象なのかな?とちょっと心配になったり、考えさせられることもいろいろありますね。 考えさせられるといえば、あとを絶たない企業犯罪。 耐震偽装が世を騒がせた昨年、そして年明け早々には、「雪印」の再来と危惧される食品業界の不祥事が、ひきもきらず起こっています。 ナショナルブランドのお菓子の老舗メーカーから、京都の看板お菓子のメーカーまで・・・、なぜそのようなことが起こってしまうのでしょう。 推測するに、モノづくりのプロセスが分業され、現場を担う人と人との関係が希薄になっていることと深い関係があるように思えます。 顔の見えない間柄では、つくる人は「これくらいは…」と思い、一方では使う人が「相手はプロなのだから、そんなはずがない」と信じてしまう。 あってはならないことだけれど、これはお互いの顔が見えない以上、繰り返し起こりうる、悲しい人間の所作なのでしょうか? 私たちがこれから仕事でこだわると心に決めたこと、それは「顔が見える」家づくりということです。 仕事の現場そのものがいつでもオープンなのはこれまで通りですが、さらに大事にしたいのが造るプロセスと材料。 とくに使う材木については、できる限りお客さんに立ち会ってもらいながら調達することで、よりご満足いただけるのではないかということです。 材料の出どころを明らかにする「トレーサビリティー」という考え方は、生鮮食品の業界ではかなり進歩しましたが、残念ながら建築の業界ではまだまだ。 これだけシックハウスが話題になりながら「家を建てたら病気になった」という事件・事例は依然としてあとを絶たない現状はかなり深刻です。 かつては、山の木を揃えるところから始まっていた家づくり。 隣近所も総出で働いた時代にまで戻ることは難しくても、山に木を伐りに行くという非日常の世界から始まる家づくりは、決して郷愁からだけではない、大きな感動が待っています。 そしてご家族でおいでになれば、その感動とあいまって、愛着の湧く家づくりになることは間違いないようです。 |
木の香りがあふれるのびやかな空間 (施工例:田麦山の家) |
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新月伐採ツアー (2007年1月17日) |
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